やまざくら通信

やまざくら通信 vol.31 2022年夏号

みなさんこんにちは、鈴木隆之です。この原稿を書いているのは7月下旬です。

新型コロナウイルスの感染が再拡大し、予断を許さない状況ながらも、街の賑わいも少しずつ戻ってきました。対策をしっかり講じながら経済活動も活性化させていかなくてはなりません。

さて今回のやまざくら通信は、前回に続く第2弾として「子どもたちの学びの環境」そして「区内産業の成長に関して」を特集致しました。どうぞご覧ください。

子どもたちの学びと、そのための環境を保障すること

令和3年を振り返って

・政府のGIGAスクール構想を踏まえ、すべての小・中学校で1人1台のタブレット端末の配備が完了しました。これにより、授業だけでなく、家庭学習にも利用できるようドリルなどの教育コンテンツを提供しています。

・コロナ過で修学旅行が中止となるなど、子どもたちの思い出づくりに支障が出ています。区では、関係機関の協力の下、羽田沖アンダージェットクルーズ周遊や空港施設名地の管制塔・整備場の見学、羽田イノベーションシティなどの散策などのほか、平和島にある青少年交流センターゆいっつでは、マルチテントを使用したキャンプファイヤーなどを実施しました。

思い出プロジェクト 羽田空港

・大田区いじめ防止対策推進条例を制定し、令和3年4月1日に施行しました。あわせて有識者による組織「大田区いじめ問題対策委員会」を常設し、学校で重大事態が発生した場合には、直ちに調査委員会に転用し、迅速に適切な調査を行うことができるよう体制を整備しました。

不登校対策として、23区内の公立中学校では初となる不登校特例校分教室として、御園中学校「みらい教室」を4月から開室しました。学ぶことと自己の将来とのつながりを見通しながら、社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる資質・能力を育む新たな学びの場となるよう、取り組んでいます。

・電子書籍貸出サービスを令和3年10月から開始し、小説や絵本など約8,000タイトルを電子貸出でき、図書館に来館しなくとも読書を楽しめる環境を提供しました。

ご報告する実績・これからの展望

ICT教育の推進をはじめ、教育内容や学ぶ環境、思い出づくりを一層向上させること

子どもたちの学力や体力の低下が課題といわれていますが、ありあまる能力とパワーを思いきり発散できる遊び場と教育環境をつくり上げます。具体的には、ICT教育コンテンツの工夫・改善、学校改築による教育環境や校庭のリニューアル、そして休養村とうぶや伊豆高原学園、区内の資源を活用した思い出づくりの一層の魅力づくりを進めていきます。

ICT教育授業風景

不登校の要因のひとつ、いじめ防止などに向けた対策を総合的、効果的に推進すること

大田区いじめ防止対策推進条例に基づく様々な取組みを着実に推進するとともに、子どもたちには人権意識を育む教育を、教職員には研修会を重ねて、組織として統一的かつ毅然とした対応を徹底します。

より使いやすい区立図書館となるようサービス向上を推進すること

電子書籍貸出サービスの対象書籍を拡充するほか、池上図書館のような開館時間の拡充や予約の仕方も含め、くつろぎながら本を楽しめる「新しい図書館サービス」を推進していきます。

区内産業の成長を支えること

令和3年を振り返って

・令和3年10月、国内外の企業、大学・研究機関・スタートアップ企業など、多様な人々の産業交流を育み、世界と直結したオープンイノベーション拠点をめざす、交流空間「PiO PARK」(ピオパーク)がオープンしました。

PiO PARK ショーケーシング

・コロナ禍で苦しむ区内中小企業を資金面で支える「新型コロナウイルス対策特別資金」は、区が全額利子補給する制度として令和2年3月の開始以来、あっせん件数は5,000件を超え、あっせん総額約1,044億円と、多くの区内中小企業・小規模事業者のコロナ禍での資金繰りを支援してきました。
また、6月には、区と日本政策金融公庫大森支店との間で基本協定を締結し、区内中小企業・小規模事業者の経営力の維持・向上や、事業承継・第二創業における支援を行うこととしました。

大田の工匠 技術・技能継承

ご報告する実績・これからの展望

環境配慮型ものづくり産業や医療産業など、区内企業が先駆的な役割を果たせるよう、羽田イノベーションシティの活用を進めること

区内企業におけるデジタル技術の活用を促進する施策を進め、稼ぐ力の強化を支えるとともに、区内商店街の魅力を高めるための施策を継続して進め、より多くの繁盛店の創出をめざします。

後継者不足に悩む町工場や商店街が、その強みや集積を保持・発展できるよう、事業承継を支える仕組みづくりを加速します。

また、羽田イノベーションシティを活用し、多様なプレーヤーを対象にしたイベントやメディカルMICEなどにより来訪者を増やし、区内企業の強みを生かしたイノベーション創出により、区内企業に潤いと活躍の場を創出します。

中小企業の後継者確保、技術継承に向けた融資制度や仕組みづくりを進めること

企業や店舗の自立を支えるとともに、区の財政負担にも十分留意し、例えば、融資あっせん制度をよりフレキシブルに活用することや、地域企業を活性化するファンドの検討など、新しい資金調達の支援策を練り上げます。

おわりに・・・

先日区内中学生が2名、大田区議会を訪れました。楽しそうに議場を見学しながらも、議会の仕組みや私たちの仕事に関してなかなか鋭い質問が…。

彼らが健やかにのびのびと成長できる環境を守って行くことは我々の大きな責務です。

子どもたちに対して議員としてこれからも誠実に向き合っていかなくてはならない。仕事の原点を改めて感じた、私にとっても貴重な一日でした。